夏草や兵どもが夢の跡

夢の跡を鳥辺野で供養しています。

京大経済学部助教授(当時)堀江英一による瀧川幸辰への公開批判

これも昔のものの再掲です。
京大経済学部の『思いで草』(1969年)にあった「堀江英一さんが滝川さんを批判する論文をかいて、あの便所の入口(法経新館西)のところに大きく掲示した」と言われる「例の堀江論文」(豊崎稔)を偶然見つけました。まさか堀江英一著作集の月報に収録されているとは。以下、堀江『堀江英一著作集』青木書店、1975年付属の月報付録より引用します。(初出は『学園新聞』1949年6月6日号)
 


  わたし達は、先生の教授のみによる教授会自治論が教授の優越感と若き研究者・学

  生の蔑視のうえに立てられ、さらに国民大衆を劣等視し、人間のそのものを軽蔑す  

  る感情のうえにきずかれているのを感ずるのであります。「学問の自由は教授のみ  

  からなる教授会だけが守るべきであるといわれる場合、法律学者らしくない論理の

  飛躍があるのではないでしょうか?

  先生の教授会自治論が思い上った特権意識自己陶酔的英雄感と人間蔑視のうえに立

  脚しているのを感ずるのはわたし達ばかりでしょうか?

 

 

かなり挑発的な書きぶりですが、学問の自由と教授会自治を無批判に結合させる姿勢を批判するという論点については傾聴すべきところが多いように思います。今日においても教授会というのは(略)